ブランデーのナポレオンとは何か?分かりやすく説明します
2021/05/242021/06/01
ナポレオンがブランデーの一種で、高級なお酒…ということはよく知られていると思います。しかし、「では、ナポレオンとは何ですか?」と聞かれたら、詳しく説明できる方は少ないのではないでしょうか。
よくあるのが「ナポレオンというのは銘柄の一種である」という勘違いです。
実は、ナポレオンというのは銘柄名ではありません。
ブランデーのナポレオンとは?を分かりやすく説明しますね。
ブランデーの等級、ナポレオンとは?
ナポレオンとは、銘柄の名前ではなくブランデーの等級の一つです。
等級とは、つまりは熟成度合いのことになります。
ブランデーは、熟成度合によってランク付けされているお酒なのです。
ブランデーの熟成は、蒸留したブランデーの原酒を樽の中に入れて長期間保管することを指します。
ブランデーの原酒は無色透明でアルコール度数も70度近くあり、一般的に知られるブランデーとは異なった状態です。これをオーク樽に入れて長期保存(熟成)するとによって、アルコール度数が40度程度になり、私たちがよく知る琥珀色のブランデーとなります。
その熟成期間が長いほど、まろやかで飲みやすくなる傾向にあります。
瓶詰めは1種類のみで行われることはほとんどなく、いろいろな熟成度合いのブランデーが調合されます。調合されたブランデーの中で一番若いブランデーが基準となり、その熟成年数(コント)によって等級が決まります。
これらの等級はメーカーで勝手に付けているものではなく、コニャックだと、全国コニャック事務局(BNIC)、アルマニャックだと、全国アルマニャック事務局(BNIA)というフランスの事務局で、厳しい基準が定められていて、規制されています。
ナポレオンは、厳正な基準を満たしたブランデーといえるのです。
ナポレオンクラスのブランデーで、代表的なものには以下のものがあります。
・ヘネシー・ナポレオン
熟成年数15~25年の原酒をブレンド。日本では最高級のブランデーとして有名です。
・カミュ・ナポレオン
5大コニャックのひとつ「ナポレオン」の最上級ブランデー。辛口でキリっとした飲み口が人気です。
・シャボー・ナポレオン
23~25年熟成された原酒をブレンドしたアルマニャックのブランデー。ブランデーらしさを楽しむには最もおススメです。
・ジャンフィユー・ナポレオン
グランド・シャンパーニュ地区の厳選されたぶどうを使用しています。熟成年数10年以上の原酒。比較的リーズナブルです。
ブランデーの等級、ランク
次に、ブランデーの等級(ランク)について詳しく説明します。
コニャックやアルマニャック以外のブランデーはラベル表示の規制がないので、同じランクでも熟成度合いなどが違う場合があります
そのような場合は、品質のみならず価格にも差が出るので、ブランデーがコニャックやアルマニャックであるかどうかの確認をしてから等級の確認をするようにしましょう。
等級には主に以下のものがあります。
これらは、製造元や製造国、コニャック・アルマニャックなどによって異なります。
・1つ星
3~4年熟成させたブランデー。
・2つ星
5~6年熟成させたブランデー。
・3つ星
7~10年熟成させたブランデー。
・VO
「very old」(とても古いブランデー)の略。11~15年熟成させたブランデー。
・VSO
「very superior old 」(とても優れた古いブランデー)の略。16~20年熟成させたブランデー。
・VSOP
「very superior old pale」(とても優れた古い澄んだブランデー)の略。20~30年熟成させたブランデー。コニャックやアルマニャックの場合は、蒸留後から、最低でも5年を経過した原酒を使用したものだけが表示可能。
・VVSOP
「very very superior old pale」 (とてもとても優れた古い澄んだブランデー)の略。
・ナポレオンクラス 、XOクラス 、エクストラクラス
44~45年(XO)、70年(エクストラ)熟成させたブランデー。
以上のように、ナポレオン、XO、エクストラのものはブランデーの中でも最上級と言われ、味、香り、全てにおいて上質なものとなります。
また、これらは世界的なデザイナーがボトルをデザインするなど、箱や装丁にもこだわったものが多いので高級感が溢れています。
熱心なコレクターもいて、数十万円もの価格がつくブランデーもあります。
ナポレオンの美味しい飲み方
ナポレオンは高級酒ですが、ぜひ気軽にその深い味わいを楽しんでいただきたいものです。
ブランデーはグラスに注いでから30分以上経つと、香りが飛んでしまうので、30分ほどで飲みきれる量をグラスに注ぐのがおすすめです。
長い年月をかけて熟成されたナポレオンを、その年月に思いをはせながらじっくり味わってみてはいかがでしょうか。
美味しい飲み方をご紹介します。
・ストレート
まずは一番試していただきたい飲み方です。常温のまま香りを楽しみながら飲みましょう。ブランデーはアルコール度数が40度ほどあるので、食後の酒として楽しむのがおすすめ。
とことんブランデーを楽しみたい場合は、グラスにもこだわってみてください。
おすすめのグラスは、スニフターというチューリップ型グラスで、香りを感じやすいように飲み口のリムが狭くなっているのが特徴です。香りはもちろん、味や色も堪能できるグラスとなっています。
・オン・ザ・ロック
グラスに氷を入れ、氷の上からブランデーを注ぎます。ブランデーの温度が下がるため香りは少し薄くなりますが、アルコールの揮発が抑えられるので、ストレートで飲むとアルコールが強く感じる方におすすめです。
・水割り・炭酸水割り
ストレートがキツいと感じる方やブランデー初心者の方におすすめ。好みで比率を調整してください。ただし、炭酸は香りが飛んでしまう傾向があります。
冬には、お湯で割るお湯割りもおすすめです。ブランデー本来の豊かな香りを感じることができ、身体も温まります。
・牛乳で割ったブランデー・エッグノッグ
エッグノックとは、卵、牛乳を使ったカクテルのことを指します。
牛乳のコクと甘い香りの相性がよい、牛乳で割った「ブランデー・エッグノッグ」がおすすめです。お好みでナツメグや、シナモンを振りかけてもまた違った味わいが楽しめます。冬にはホットもよいですね。
おすすめの高級ブランデー・ナポレオン
「ナポレオン」とは、ブランデーの銘柄ではなく等級のひとつであることは先に書きました。各メーカーがナポレオンクラスのブランデーを作っています。
ここでは、ヘネシー、カミュ、クルボアジェ、3メーカーのナポレオンを紹介します。
ヘネシー・ナポレオン「ヘネシー ナポレオン シルバートップ」
本を並べたような青い辞書型(ブック型)のケースが印象的なブランデーです。現在のヘネシーのラインナップには、ナポレオンは存在しないため貴重な一品です。深い味わいとキレのある後味は根強い人気があります。
カミュ・ナポレオン「カミュ ブック ナポレオン ゴールド」
本をかたどったリモージュ陶器にナポレオンの姿が描かれたボトルに、ナポレオンクラスの原酒をおさめた逸品です。このブックシリーズは、カミュ社を代表する人気商品。現行品にくらべて力強い味わいがあります。
クルボアジェ・ナポレオン「クルボアジェ ナポレオン 700ml 豪華箱入」
1809年にパリで創業された「クルボアジェ」。ナポレオンが好んだブランデーで、そのことから「ナポレオンのコニャック」と呼ばれています。長期熟成を経たコクのある上質なコニャックで、華やかなコニャックの香り、樽で熟成された香りともにバランスがよいブランデーです。
以上、ブランデーのナポレオンとは何か?を詳しく説明させていただきました。
「実はお家に頂きもののナポレオンが眠っている」などということはないですか?
今一度ナポレオンに注目してみてください。
ナポレオンを売る方法もご紹介
もしかしたらおうちのブランデーが売れるかもしれません。
売る方法を具体的にご紹介しておりますので、そちらも是非ご覧ください。
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