海外販売できるeBayとは何か?eBayのメリット、デメリットについて解説
2021/03/052021/03/11
国内の市場が成熟する中、テクノロジーの進歩によって、海外販売はますます魅了的なものとなっています。
海外で販売する際、主に使用する言語は英語です。英語を使って販売する際、アメリカのEコマース市場はますます参入しやすくなっています。
そんな中、世界最大級のオークションプラットホームであるeBayは、その参入障壁の低さから、日本でも注目を浴びています。
今回は、eBayとは何か? eBayを使って海外販売をするメリット、デメリット、その具体的な課題などをご紹介します。
そもそもeBay(イーベイ)とは?
eBayは、世界で1.6億人以上の利用者を持つ、世界最大級のインターネットオークション形態サイトの一つです。eBayは、90年代にアメリカで誕生しました日本には、1999年に進出してきましたが、2002年に撤退されています。
そんなeBayは、ヤフオクやメルカリと同じく、基本はCtoCのオークションサイトです。それがユーザーが増えるにつれて、法人向けのビジネス利用なども拡大しています。
近年では、BtoC、BtoBでの取引にも、アメリカを越えて日本を含め、グローバルに取引利用されてきました。はじまりは、オークションサイトでしたが、現在は、AmazonのようなECマーケットプレイスとなっているとも言われています。
ちなみに、CtoCとは個人間での取引を指し、BtoBは、法人同士、BtoCは、法人と個人間での取引を指します。
eBayは日本からも出品可能なサイトですが、むしろ日本からeBayへ海外出品することは非常に注目を浴びています。いわゆる越境ECです。
なぜ今、eBayを使って日本から海外へ販売するのでしょうか。
なぜ今、eBay(イーベイ)なのか?
ここに、eBayが、アマゾンとウォルマートにつぐネット売上をほこると言うデータがあります。売上げランキングでは第3位です。
2020年、小売業のEコマース企業トップ10
https://www.emarketer.com/chart/233980/top-10-us-companies-ranked-by-retail-ecommerce-sales-share-2020-of-us-retail-ecommerce-sales
下の表が小売業トップ10となっています。
1位 | Amazon | 38.7% |
2位 | ウォルマート | 5.3% |
3位 | eBay(イーベイ) | 4.7% |
4位 | アップル | 3.7% |
5位 | The Home Depot | 1.7% |
6位 | Wayfair | 1.5% |
7位 | Best buy | 1.3% |
8位 | Target | 1.2% |
9位 | Costco | 1.2% |
10位 | Macy's | 1.1% |
ECのガリバーに近いAmazonが、シェアでは圧倒的です。2位のウォルマートは、アメリカ1の小売業、スーパーチェーンですので、ECでも2位にランクインするのは当然かもしれません。
アメリカの小売EC市場の売上規模は、64兆6050億円と言われています。
2019年の小売EC市場データ
https://www.emarketer.com/content/global-ecommerce-2019
そんなアメリカにおいてeBayは第3位です。2021年現在、eBayの経営方針もあって、この市場に日本から手軽にカンタンに販売できる条件が整っています。
では、eBayを使って海外で販売するメリットとは何でしょうか。
eBayで海外販売するメリット
ここであらためてeBayを使って海外で販売するメリットを考えてみます。
価格の決めにくい中古商品が売れる
日本でもそうですが、価格の決めにくい中古商品とは往々にして出てくるものです。これらについて、日本ではほとんど売れない商品も混じっています。これらが海外ではニーズの違いから売れていきます。
一品ものが高く売れる
希少価値がつくような商品、たとえば、骨董品やフィギュアなどの一品ものと呼ばれる商品は、市場が大きければ大きいほど、より高く売れる傾向があります。
日本では売れないものが売れる
日本とは異なるニーズのもの、100均ショップで売っているものや、昭和の頃使われていたガラクタに近いものなども売れることがあります。モノによっては高値がつくことも。
商品購入者のメールアドレスを取得できる
これはeBayの特徴の一つでもあります。商品を購入していただいたユーザーのメールアドレスが取得でき、販売後、そのメールアドレスに対して、別の商品を紹介したり、メルマガを送信することができます。
これは、長期的にビジネスを展開するにあたって、非常に高いメリットの一つです。
集客しやすい
海外販売するにあたって、独自ドメインでECサイトを構築すると、集客が悩みのタネとなってきます。そうなった場合、SEO、SNS運用、リスティング広告など、それぞれにある程度の予算を確保することが必須です。
eBayであれば、eBay本体の集客力がすぐれたものであることから、出品者が独自で集客をおこなうことは、ほぼ不要です。
eBayがしいたルールに沿って出品しておけば、購入者が検索した際に上位表示されやすくなっています。
さらに、日本からの出品することのメリットも。
eBayは、日本からの出品だけでなく、その他の国々からも含めて、アメリカ以外から出品される商品が売上の6割となっていると言われています。
それに加えて、eBayは、特に日本からの販売者(セラーといいます)が、信頼を得やすくなっています。日本から販売される商品は、偽物だと少なく、販売価格も適切だと考えられているようです。
made in Japan(メイド・イン・ジャパン)であることを強調して出品することで、売上を伸ばせる市場となっています。
まさに、eBayは現在、日本から出品する条件がそろったサービスとなっているのです。
では、eBayへ出品するにあたっての課題とは何でしょうか。
eBayで海外販売する場合の課題
ebayは、海外販売が容易なツールとして注目を浴びています。しかし、まだまだ海外販売は非常に難しい課題があるのも事実です。ここでは、どのような課題があるのか考えてみましょう。
英語で出品しないといけない
eBayは、アメリカで運営されているサービスです。英語での出品が必須なので、それぞれ商品ごとの説明文やタイトルなどを英語で掲載していかないといけません。
購入者とのやり取りは英語でおこなう
購入者とのやり取り、eBay担当とのやり取りは全て英語でおこなうことになります。自動翻訳を使ってのやり取りでも、ある程度は可能ですが、機械翻訳についてはまだまだ限界があります。
意味が正しくやり取りできないと困るケースの場合は、それがクレームやトラブルの素となります。すべての翻訳を人間がおこなう必要もありませんが、人間がおこなう翻訳と機械による翻訳の使い分けが必要です。
すぐに大きな売上を得ることは難しい
eBayは、独自で集客する必要がありません。eBayの出品ルールにしたがって登録しておけば、自動で集客してくれます。
ただし、アカウント開設後、すぐには大きな売上を得ることは難しい制限がかかっています。2021年現在、アカウント開設後、200品程度までの出品制限があり、制限の緩和には、販売を繰り返し信用を得て、3ヶ月ほど待つ必要があります。
また、フィードバックと呼ばれる取引評価数を獲得していくことが不可欠です。初月から一気に1000万円稼ぐ!とかはできません。時間をかけて、じっくりとアカウント育成につとめる必要があるのです。
eBayの出品ルール、ポリシーに準拠しないといけない
eBayが設定しているルールに違反すると、取引の停止やアカウントの削除となる恐れがあります。
定期的に更新されるポリシーを理解して、ルール通りに出品していきましょう。特に化粧品やコスメ、食品など健康を害する商品については注意が必要です。
まとめ
今回は、eBayとは何か? eBayを使って海外販売をするメリット、デメリット、その具体的な方法などをご紹介しました。
eBayは、世界最大級のEコマースです。日本では少しずつ認知が広まっている状態ですが、世界ではグローバルに展開していて、認知度も非常に高いサイトとなっています。
英語での出品、英語でのやり取り、出品ポリシーの準拠、発送方法など、国内でのやり取りとは異なる知識やノウハウが求められますが、越境ECは今後の小売業の可能性を秘めています。
海外のニーズ動向をチェックしつつ、少しずつ試してみてはいかがでしょうか。
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